警察署協議会会議録 名称 大阪府浪速警察署協議会 開催日時 令和5年11月21日(火曜日)午後3時32分から午後4時57分までの間 開催場所 大阪府浪速警察署6階講堂 出席者 委員 林会長 中野委員 田河委員 田中委員 粟辻委員 谷口委員 冨田委員 竹中委員 木村委員 警察 署長 副署長 総務課長 留置管理課長 会計課長 生活安全課長 地域課長 刑事課長 交通課長 警備課長 広聴相談係長 議事概要 1会長あいさつ 委員の皆様、警察署幹部の皆様、本日もご多忙のところ、本年度、第二回目の警察署協議会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。 本協議会も、警察幹部の皆様より、各委員の皆様より事前に頂きました警察行政等に関する「ご意見・ご要望」について、ご回答をいただけるとお聞きしております。 しばらくいたしますと、師走に入り、年の瀬が近づき、府警の職員の皆様におかれましては、歳末警戒等でご多忙な時期を迎えることになると思いますが、呉々も、ご健康に配意していただくと共に、職務中の受傷事故等にも配意していただき、ご活躍されることを期待しております。 以上で、私のご挨拶とさせていただきます。 2署長あいさつ 前回に引き続きまして、本年度、二回目の警察署協議会となります。 府警では、秋の異動がありましたが、当署の幹部職員に関しましては異動がなく、来年までは、この体制で署を運営していく予定になっております。 今回も、委員の皆様からは事前に警察行政に対する「ご意見・ご要望」をいただきまして、各幹部がそれにお答させていただくのですが、ご不明な点等があれば遠慮なくご質問していただきたいと思います。 3報告及び質疑応答等 (1)サポート詐欺の対処方法について 【委員】 サポート詐欺という特殊詐欺が増加していると聞きましたが、その手口や対処方法について教示願いたい。 【生活安全課長】 サポート詐欺とはパソコン等でインターネットを閲覧中、画面に「ウイルスに感染しました」「こちらに連絡ください」などといった表示が現れ、表示された連絡先に連絡を行った結果、ウイルス除去などの名目でプリペイドカードなどを購入させて、お金を騙し取る詐欺です。 (特殊詐欺被害未然防止のために作成された「大阪府防犯協会連合会」や「内閣府」が作成した被害防止啓発動画を上映) サポート詐欺被害に遭わない対処法として、画面上に表示された連絡先には連絡を行わない、リンク先へのアクセスは行わない、アプリケーションソフトを最新のものに更新することが重要ですが、分からない場合は、警察へ相談等を行ってください。 (2)未成年者による大麻乱用について 【委員】 未成年者による大麻の乱用が社会問題化していますが、警察が実施する薬物乱用防止対策について教示願いたい。 【生活安全課長】 警察が行う薬物乱用の防止施策は、警察だけではなく、少年補導協助員や、保護司会、少年サポートセンター(府警本部少年課)等の他機関と連携し、薬物が身体等に及ぼす悪影響等について広報活動をおこなっています。 また、日本の将来を担う未成年者に薬物乱用をさせないための取組みとして、小中学校等における薬物乱用防止教室を実施しています。 (3)公共交通機関利用時における防犯対策について 【委員】 今年の夏頃、JRの車内で3名の乗客が刃物で切りつけられる事案があったが、このような事案に遭遇した場合の対処方策について教示願いたい。 【地域課長】 他に、東京都調布市の京王線電車内で発生した乗客に対する殺人未遂、現住建造物等放火等事件等があり、いつ何時、同様の事件に巻き込まれるか分かりません。 電車等を利用した際、車内で刃物等を所持する不審者を発見した際は、車掌への報告や、その場で110番通報するといった措置を行い、自ら犯人に対峙するといった行動は、犯人からの攻撃等を受け受傷する可能性も考えられることから、慎んでいただきたいと思います。 JRの電車内において乗客が無差別に刃物で刺傷される事件が発生したことを受け、府警では、各公共交通機関の職員等と連携を密にし、合同訓練を実施したり、犯罪発生防止のための防犯カメラの増設依頼等を積極的に行っています。 (4)自転車盗の発生状況、放置自転車の対応について 【委員】 自宅前に自転車が放置されていたので、交番に相談に行ったところ、迅速に対応していただき、感謝しています。 【地域課長】 コロナ禍が明け、人の活動制限が緩和された影響により、自転車の盗難件数が増加傾向にあり、浪速区は、西日本最大の繁華街であるミナミ地区に隣接しているため、ミナミに行くための足代わりとして自転車が窃取される傾向にあります。 逆に、ミナミ地区から浪速区に戻るための足として窃取された自転車者が当署管内で放置される案件が散見されます。 マウンテンバイク等の高価な自転車については、所有者の防犯意識も高く、早期に被害届が提出される傾向にありますが、安価な自転車については防犯登録等がなされず、所有者も盗まれても仕方ないと考える傾向にあることから、警察や他の行政機関に放置自転車の申告がなされる傾向にあります。 警察としては、盗難の可能性がある自転車を発見すれば、所有者等が判明しない場合であっても、他の行政機関と協力しながら、被害者の特定や自転車の返還に向けた対応を行います。 (5)高齢者等に対する防犯指導について 【委員】 浪速町交番の勤務員の方々には、パトロールや高齢者への防犯指導を実施してくれており、感謝しています。 【地域課長】 浪速区の南西地域については、旧来の住宅街や、市営住宅等が多く所在しており、高齢者が多く居住しており、同地域に居住される高齢者が特殊詐欺等の被害に遭う傾向にあることから、同地域で勤務する地域警察官は、高齢者でも理解出来るよう創意工夫を凝らした防犯教室等を実施しています。 また、小学生等の低年齢の児童にも理解出来るよう工夫を凝らした防犯教室等を実施し、地域の「安心・安全」を守る活動を行っています。 (6)法定速度を守るための意識付けについて 【委員】 最近、移動オービスの取締りを受ける方が多くみられます。法定速度を遵守するためにはどのような注意喚起を行えばよいか、教示願いたい。 【交通課長】 法定速度を守ることの重要性を理解してもらうために、動体視力と事故が起きた際の運動エネルギーについて説明します。 ドライブレコーダーが撮影した映像を視聴してもらいましたが、速度が上がれば上がるほど、動体視力が低下し、事故が発生する確率があがります。 また、事故発生時の衝突速度を考えてみますと、車両が時速60キロメートルで走行中に自転車を発見してブレーキを掛けて衝突した場合と時速75キロメートルで衝突した場合を比較しますと、走行時速の差は時速17キロメートルですが、衝突速度の差は37.5キロメートルとなるといったことをご理解いただき、法定速度を守ることの重要性について御認識いただきたいと思います。 府警では、自分本位でゆとりのない運転を「いらち運転」と総称し、重大事故等に繋がる心にゆとりのない、悪質・危険な運転を撲滅するための広報啓発活動を行っています。 (7)浪速署管内で発生した死亡事故について 【委員】 浪速区内で交通死亡事故が発生したと思いますが、警察が行う交通死亡事故抑止活動について教示願いたい。 【交通課長】 死亡事故の発生を受けた緊急対策として、浪速署では「交通指導取締り活動の強化」と「広報啓発活動の強化」を行いました。 具体的な活動としましては ・交通死亡事故が発生した交差点や路線における交通立番や信号取締り及び走行等の実施 ・警察署、交番、区役所、駅のホーム、観光場所等への交通死亡事故速報の配布及び掲示 ・警察署、区役所のホームページへの交通死亡事故速報の掲示 等を行いました。 (8)自転車による危険運転の取締りについて 【委員】 歩道上を危険走行するキックボードやスマートフォンを操作しながら自転車を運転する運転者に対する取締りについて教示願いたい。 【交通課長】 危険な運転を行う自転車利用者の指導取締りについては、自転車の通行量が多い時間帯に実施しており、「二人乗り」、「信号無視」、「無灯火」、「携帯電話使用」等の交通違反に対し指導警告を行いました。 いわゆる電動キックボードについても、今年の7月から改正道路交通法が施行されたこともあり、自転車と同様に指導取締りを積極的に行なっていて、今年の末時点で指導警告約60件、切符措置31件となっています。 また、府警本部より各種資機材等を受領し、主要交差点等において自転車利用者に対する広報啓発活動を行い、未然に事故を防止するための活動を行っています。 (9)違法駐車の取締りについて 【委員】 神社の周囲に違法に駐車している自動車や自転車が見受けられ、交通の妨げになっている場合も散見されるので、取締りが可能か教示願いたい。 【交通課長】 神社周囲の違法駐車の状況について確認の上、駐車監視員とも連携し、必要な取締りを行います。 (10)警察による爆発物原料対策について 【警備課長】 当署管内に所在する薬局店、ディスカウントストア、ホームセンター等に対して、爆発物等に精製可能な薬品等を入手する人物への注意喚起等を行っていますが、この取組みについては、全国警察で実施されています。 また、テロ等が多発している中東地域等では、爆発物に転用可能な原材料を精製する等し、爆発物を製造してテロ活動に使用したことがあるため、日本国内でテロ等を発生させないための警察による活動に御理解・御協力をお願いします。