現役サイバー犯罪捜査官(警視)からのメッセージ
1 いつ採用されましたか?
平成11年にサイバー犯罪捜査官として採用されました。
2 担当業務を教えてください。
現在は、大阪府警察本部のサイバー犯罪捜査課で次長として勤務しています。
3 中途採用でサイバー犯罪捜査官を目指した理由は?
小学生のころからコンピュータに興味を持ち、大学・大学院でもコンピュータ関係の研究を行っていました。
自分の好きなこととしてやってきたことを活用できる職業として、情報システム開発の仕事をしていましたが、3年目の年末に差し掛かるころに大阪府警察で、当時のハイテク犯罪捜査官の募集を知り、自分の経歴や好きなことが、生まれ育った大阪で幅広く府民の役に立てたいという思いで応募しました。
4 印象に残った取扱いについて教えてください。
令和5年7月にインドネシア国家警察との国際共同捜査により、フィッシング等を行っていた被疑者を検挙した事件です。大阪府警察で部下の捜査を指揮しただけでなく、警察庁に出向していた時にもインドネシア国家警察との協議に出席するなどして捜査に加わることができ、サイバー犯罪捜査に国境がないことを実感することができました。
5 サイバー犯罪捜査官のやり甲斐について感じるところを教えてください。
サイバー犯罪捜査官は、大阪にとどまることなく世界中でその活躍が求められています。
被害者のいるサイバー事案を認知すれば、被害者のところに直ちに臨場してサーバなどから犯人の痕跡を見つけ出し、捜査に当たります。
その後、捜査が進展して被害が広範囲にわたる場合などは他都道府県警察と合同捜査本部を設置して対応するのです。
さらに犯人が海外にいる可能性が高くなれば、警察庁を通じて、外国の法執行機関 ICPO・ユーロポールといった国際機関とも連携して捜査に当たることもあります。
そのような捜査の各過程において、その知識・技術力が求められているのがサイバー犯罪捜査官であり、各捜査機関が効果的に連携し、事件解決に至るためには不可欠な存在です。
また、今や公共空間化したと言われるサイバー空間は、多種多様な犯罪においても悪用されており、その活躍の場はますます広がっているのです。
サイバー犯罪捜査官は、大阪にいながら全国警察さらには世界の捜査機関と連携し、サイバー空間の安全と安心の確保に大きく寄与でき、大きなやりがいを実感しています。
6 サイバー犯罪捜査官を目指している皆さんへメッセージをお願いします。
サイバー犯罪の捜査は世界が活躍の舞台です。持てる技術を世界中の捜査員と協力しながらサイバー空間の発展に貢献できます。ぜひ挑戦してください。