現役サイバー犯罪捜査官(新任巡査部長)からのメッセージ
1 いつ採用されましたか?
令和5年にサイバー犯罪捜査官として採用されました。
2 担当業務を教えてください。
指導係主任として、他部署が行っている犯罪捜査の支援業務を行っています。
捜査の過程で発見された情報端末の中から、犯罪に関するデータやログ等を捜索したり、クラウド上のデータを確認したりと、技術的な面で現場の捜査員をバックアップをしています。
3 中途採用でサイバー犯罪捜査官を目指した理由は?
大学生の時に、「サイバー空間の脅威が増えている」というニュースを見て「サイバー攻撃や犯罪の行為者を突き止めて根本的に解決したい」と考えるようになり、調べたところ、サイバー犯罪捜査官の存在を知り、興味を持ちました。
IT関連企業に就職して業務を行っていましたが、サイバー犯罪捜査官となって、自分のスキルを社会に役立てたいという気持ちが大きくなり採用選考に応募しました。
4 採用時の教養はどんなことをしましたか。
まず、警察学校に入校しました。
授業のカリキュラムは警察官として仕事をする上で必要となる刑事訴訟法や刑法等を中心とした座学や、けん銃の訓練を行ったほか、犯人を制圧する訓練等もしました。
警察学校を卒業した後は、3か月間の警察署実習が始まります。
警察署で地域課、生活安全課、刑事課をそれぞれ1か月間ずつ勤務することとなります。
実際に府民の方と接することで「インターネット」が関係する事件やトラブルを多く扱い、インターネットが現実世界の一部になりつつあるということが肌で感じることができました。
5 現在について
実習を終え、現在はサイバーセキュリティ対策課に在籍し、主に警察署等の犯罪捜査支援を行っています。
押収した情報端末やデータから犯罪に関係するデータやログ等の解析や、クラウド上のデータの入手、また、それらを証拠化するため捜査書類を作成したりしています。
その他、府民の方からの相談対応などを行ったりもします。
サイバー犯罪捜査官は、サイバーの知識やスキルだけではなく、刑法、刑事訴訟法等に基づいて業務を遂行していくことが要求されることから、これまでとは異なる業務や手続きを覚える必要もあり、大変ではありますが、係の皆さんをはじめ、課員の方々に気にかけていただき、フォローしていただきながら日々の業務に取り組んでおります。
6 サイバー犯罪捜査官を目指される皆さんへ
私自身、まだ職場の風土や文化等に戸惑うところもありますが、少しでも自身のスキルを生かして府民の方々の不安を払拭し、安全・安心な生活を送っていただきたいという思いと、一つ一つの事案を終結するたびに、貢献できたという自信とやりがいを感じて、業務に臨んでいます。
IT業界に身を置かれる方は、日々サイバー空間の脅威を感じておられると思います。
私はその解決策にサイバー犯罪捜査官を見いだしました。
もし、ITに関する深い知見やスキルを持った方で、転職を考えていて、警察や捜査に興味があり、その力で社会に貢献することを考えておられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ候補の一つとして考えていただければ幸いです。
共にサイバー犯罪に立ち向かっていければと思います。