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薬物乱用のない社会を(令和6年度 警察庁)

規制されている主な薬物

大麻

  • 形状・俗称等
    乾燥大麻(「マリファナ」、茶色又は草色)、大麻樹脂(「ハシッシュ」、暗緑色の棒状又は板状)、液状大麻(「大麻リキッド」、暗緑色又は黒色の油状)があります。
  • 作用等
    知覚を変化させ、恐慌状態(いわゆるパニック)を引き起こすこともあります。乱用を続けると、学習能力の低下、記憶障害、人格変化を起こします。

覚醒剤

  • 形状・俗称等
    「アイス」「氷」「シャブ」「S(エス)」「スピード」等の隠語で呼ばれており、主に無色又は白色の結晶性粉末ですが、氷砂糖のような結晶体のものもあります。また、錠剤型のものもあります。
  • 作用等
    幻覚や妄想が現れ、中毒性精神病になりやすいです。使用をやめても、フラッシュバック(再燃)することがあります。大量に摂取すると死に至ります

コカイン

  • 形状・俗称等
    南米産のコカの木の葉を原料とした麻薬であり、無色の結晶又は白色の結晶性粉末で、俗に「チャリ」「コーク」等と呼ばれることもあります。
  • 作用等
    幻覚や妄想が現れます。大量に摂取すると全身けいれんを起こすほか、死に至ります。

MDMA(合成麻薬)

  • 形状・俗称等
    化学的に合成された麻薬であり、本来は白色結晶性の粉末ですが、様々な着色がされ、文字や絵柄の入った錠剤やカプセルの形で密売され、俗に「エクスタシー」「X(バツ)」等と呼ばれることもあります。
  • 作用等
    知覚を変化させ幻覚が現れることがあります。大量に摂取すると高体温になり、死に至ります。

向精神薬

  • 種類
    向精神薬は、中枢神経に作用して、精神機能に影響を及ぼす物質で、その作用によって鎮静剤系と興奮剤系の2つに大別されます。
  • 作用等
    睡眠薬、精神安定剤など医療用として用いられていますが、乱用すると精神及び身体へ障害を与えます。また、依存により、思考、感覚及び行動に異常をきたします。

危険ドラッグには手を出さないで!

危険ドラッグとは、大麻や麻薬等に似た化学構造を持つ、有害で危険な物質を含有した薬物です。
昨年は、「大麻グミ」などとして販売された危険ドラッグによる健康被害が多数発生しました。
危険ドラッグは、形状や包装、成分等が一様ではなく、規制薬物を含まないことを標ぼうしていても、実際にはそれらを含有するものもあります。
また、身体にどんな悪影響を及ぼすのか分からない危険なものがほとんどで、呼吸困難や異常行動を起こしたり、最悪の場合、死に至ることもあります。
たとえ「合法」などと称して販売されているものであっても安易に手を出さないでください。

市販されている医薬品も、乱用すれば危険です!

ドラッグストアなどで購入できる市販薬を乱用すると依存症に陥るリスクがあります。
最近は、若者による市販薬の過量服薬、いわゆる『オーバードーズ』が増加しており、意識障害などにより救急搬送されるなどの事例もあります。
薬は、医師や薬剤師、登録販売者の指示に従い、用法・用量を守って正しく服用しましょう。

薬物乱用の弊害と法規制

薬物乱用による精神・身体への弊害

  • 精神への有害性
    精神の有害性としては、意識障害のほか、薬物の効き目が切れると脱力感や疲労感に襲われ、幻覚妄想といった症状が引き起こされたり、常軌を逸した行動や発作的に半狂乱の状態に陥ることなどがあり、覚醒剤精神病等の精神疾患に罹患することもあります。
  • 身体への有害性
    身体の有害性としては、血圧上昇脳血管疾患心疾患肝機能障害等の発症のほか、注射器の使い回しによるAIDS(エイズ)、肝炎の発症や皮膚の損傷等が挙げられます。
  • 依存性・耐性
    規制される薬物は、脳等の中枢神経系に作用することから、薬物の効果が切れた時の苦痛から逃れるため、薬物による効果を強く求めるようになる「依存性」が形成されます。
    また、薬物を繰り返し使用しているうちに同じ量では効かなくなる「耐性」も生じます。
    「一度だけ」という好奇心や遊びのつもりでも、薬物の依存性と耐性によって、使用する量や回数はどんどん増える悪循環に陥り、自分の意思ではやめることができなくなります。
    さらに、使用するのをやめて長期間経った後にも、突然、幻覚や妄想等の精神障害が現れるフラッシュバック(再燃現象)が起こることがあります。

社会に与える影響

薬物を乱用すると、その薬理作用から幻覚、妄想等の精神障害に陥り、殺人強盗放火等の凶悪な犯罪重大な交通事故を引き起こすことがあります。
また、薬物の購入資金を得るための窃盗等の犯罪も発生しています。

「自分ごと」として考えよう!

あなたの生活・将来に、どんな影響があるでしょうか?
学校生活・進学、就職・仕事、友達・仲間、家族

薬物乱用に関する法規制

薬物乱用は乱用者本人のみならず、家族や友人等の周囲の人、更には社会全体に害悪を及ぼす重大な犯罪です。大麻や覚醒剤等を使(施)用、所持するなどの行為は、法律により禁止されており、違反者には重い刑罰が科せられます。

大麻は所持だけでなく、使用も犯罪です!

令和5年12月13日、大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律が公布されました。(公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行。)
大麻等(注釈1)の所持、施用(注釈2)(麻薬及び向精神薬取締法)は7年以下の懲役
(注釈1)大麻及びその有害成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール:幻覚等の精神作用を示す麻薬として規制されている成分)をいいます。
(注釈2)大麻等を不正に身体に投与・服用することは、麻薬及び向精神薬取締法で「施用」として処罰されます。

その他の罰則の一例

覚醒剤の所持、使用(覚醒剤取締法)
  • 単純所持・使用
    10年以下の懲役
  • 営利目的
    1年以上の有期懲役 情状により500万円以下の罰金を併科
麻薬(コカイン、MDMA等合成麻薬、LSD等)の所持、施用(麻薬及び向精神薬取締法)
  • 単純所持・施用
    7年以下の懲役
  • 営利目的
    1年以上10年以下の懲役 情状により300万円以下の罰金を併科

各種薬物事犯の検挙人員の推移 (令和元年から令和5年)

各種薬物事犯の検挙人員の推移について
区分\年次 令和1年 令和2年 令和3年 令和4年 令和5年
覚醒剤事犯 8,584 8,471 7,824 6,124 5,914
大麻事犯 4,321 5,034 5,482 5,342 6,482
麻薬及び向精神薬事犯 MDMA等合成麻薬 82 201 221 229 237
コカイン 205 188 157 240 372
ヘロイン 6 6 0 0 3
その他 164 167 163 204 316
あへん事犯 2 12 15 3 6
合計 13,364 14,079 13,862 12,142 13,330

(注意1)本表の数値には、各薬物に係る麻薬特例法違反の検挙件数・人員の数値を含む。
(注意2)本表の薬物事犯は、覚醒剤事犯、大麻事犯、麻薬及び向精神薬事犯及びあへん事犯をいい、犯罪統計による。

薬物乱用者の手記

元大麻乱用者(20歳代、男性)
「先輩に誘われて・・・少年鑑別所で迎えた成人の日」

私は、大学生のときにアルバイト先で知り合った先輩から誘われ、大麻を常習的に使用するようになってしまいました。私は、大麻を始める前までは、大麻に対して「興味」があると同時に「恐怖」がありました。大麻は、使用すると音がよく聞こえたり、リラックスができたりすると先輩が言っていて、大麻に対して興味が沸いてきましたが、このときはまだ、大麻を使うと「罪を犯してしまう」という恐怖がありました。でも結局、恐怖よりもだんだんと興味が膨らんでいき、誘われるがままに安易に大麻に手を出してしまいました。なぜかというと、大麻を使用している人からは、大麻の良い効能ばかりを聞かされ、大麻は良いものだと勘違いするようになり、犯罪を犯してしまうという恐怖心が、いつからか「大麻をやっても警察に捕まることはないだろう」という、自分にとって都合のいい考えに変わってしまったからでした。大麻を常習的に使用するようになってからは、自分が罪を犯しているという意識がだんだんと薄まっていってしまい、大麻を使用することに罪悪感を感じなくなっていきました。このときの私はすでに、自分で自分の考えを変えることや、踏みとどまることができなくなり、正常な判断ができない状態でした。私が、大麻をやることは犯罪であると自覚したのは、既に警察に捕まった後でした。私が大麻で捕まって気付いたことは、今まで当たり前のように過ごせていた日常が、本当はとても幸せなことだったということです。警察に逮捕されて、留置場や少年鑑別所に入り、今まで当たり前のように送れていた生活を失い、とても辛く苦しい思いをしました。私が警察に逮捕されたことで、家族や友人に多大な迷惑と心配を掛けました。両親や友達の信頼を失い、これまで築いてきた周りの人との関係性を失ってしまったと思いました。でも、私が社会復帰するにあたって支えてくれたのは、両親や友達でした。私は、両親や友達等の周りの人間が私を支えてくれたからこそ、大麻との繋がりを絶つことができたと思っています。私は、支えてくれる周りの人を大切にしたい、二度と裏切りたくないという思いから、二度と犯罪には手を染めないと強く誓いました。私は今、大麻に少しでも興味を持ってしまっている人がいるとしたら、その人に、自分にとって大切なものは何かを考えてほしいと思っています。そして、大麻に手を出すと、自分にとって大切なものを失ってしまうということ、それがどんなに辛く苦しいことか気付いて欲しいと思っています。私は、大麻に手を出したことで、一生に一度の思い出になるはずだった成人式に出席することができず、鑑別所の中で過ごしました。私はこれから成人の日が来る度に、大麻で警察に捕まったあのときのことを思い出すでしょう。みなさん、自分の人生を大切にしてください。

大麻乱用者の家族(50歳代、女性)
「息子を信じたい、でも・・・我が子を想う母の葛藤と苦悩の日々」

私の息子は、24歳のときに大麻所持で警察に逮捕されました。 警察に通報したのは、母親である私です。2年位前から、息子の様子がどこかおかしいと感じていました。夜になると友達の家に行き、明け方に帰ってくる日や外泊する日が多くなり、アルバイトにはほぼ毎日遅刻。行かない日もありました。常にイライラしていて、家では家族に当たり散らす。記憶力が著しく低下。異常なほどに水を飲む。嫌いだった甘いお菓子を爆買いする・・・。一緒に生活していると、我が子の異変には気付きます。私は息子に何度か聞きました。「最近なんか様子おかしくない?」「大麻とか、薬物とかやってないよね?」 「やってない・・・。」毎回そう答える息子の言葉を信じようと思いました。でも、やっぱり変だなと感じることが増えてきて、何かの薬物に手を出しているのではと思い始めました。ある日の夜、息子の部屋で、小さなビニール袋に入った乾燥した葉っぱ片を見つけました。「まさか、これは大麻?」という気持ちの後に、「警察に行かなければ。」「でもこれが本物の大麻だったら、息子のこれからの人生は終わってしまう。」私はそんなふたつの気持ちの間で心が揺れました。でも、最終的には「本当に息子の将来のことを思うなら警察に行くべきだ。」と意を決して警察に行くことにしました。警察で調べてもらうと、ビニール袋に入っていたものは、やはり大麻でした。数日後、家に警察官が何人も来ました。そして、息子の部屋で大麻や吸引器具が見つかり、息子は逮捕されました。私は、この光景を自分で覚悟していたものの、ガタガタ震えてきて涙が止まりませんでした。息子が大麻に手を出し逮捕されたことで、大きく変わってしまったことがあります。それは、私たち家族の関係性です。息子が反省し、後悔もして、二度と大麻に手を出さないと裁判で誓った気持ちは本心だと思っています。でも、大麻には依存性があり、本人の意思とは別のところでコントロールできない危険な薬物です。 私は、息子が普段と少しでも様子が違うと、「もしかして、また?」という不安がよぎってしまうのです。常に息子を疑っているというのではなく、大麻(薬物)の依存性を恐れているのです。私たち家族が抱くこの気持ちは、きっといつまでも続くと思います。そして、「もしかしたら息子がまた、大麻や他の薬物に手を出してしまうんじゃないか。」という不安は、おそらく死ぬまで消えないと思います。家族は誰よりも分かり合えているはずなのに、自分の息子に対してこのような気持ちや不安を抱き続けなければならない関係になってしまったことは、私にとって耐えがたい苦悩です。母親として、自分の息子を本当なら守ってやりたい、かばってやりたいはずなのに、息子が逮捕されるとわかっていて自ら警察に通報しなければならなかった私の葛藤とやりきれなさを想像してください。大麻は、使った本人の体だけでなく、家族など大切な人との関係も壊していきます。「一回だけ。」その一瞬の誤った判断で、自分にとって大切なものを失わないでください。

元覚醒剤乱用者(30歳代、男性)
「一回だけ」のつもりが・・・家族も仕事も失い、初めて気付いた本当の幸せ

祖父の家で親戚が集まっていた正月のある日、私は叔父から勧められ、「一回だけなら大丈夫だろう。」と軽い気持ちで覚醒剤に手を出してしまいました。しかし、一度覚醒剤を知ってしまうと、その味を忘れることができず、数ヶ月後には叔父にお願いして覚醒剤を仕入れてもらうようになりました。最初の頃は数ヶ月に1回買って使うだけで済んでいましたが、徐々に頻度が増えていき、警察に捕まった頃は1か月に3、4回は売人から買って、覚醒剤を使うようになっていました。当時、私には妻と子どもがいましたが、金さえ入れば覚醒剤を買い、家族のことよりも覚醒剤のことを一番に考えるようになっていました。そのうちに、妻は子どもを連れて出て行きました。手持ちの金がないときは、友達に適当な嘘をついて金を借り、その金で覚醒剤を買いました。当然、借りた金を返すことはできず、友達は全員、私から離れていきました。大切な人からの信頼を失うと、覚醒剤を使ったことを後悔し、やめようと思うのですが、覚醒剤が体から抜けてくると、どうしても使わずにはいられなくて、結局やめられませんでした。罪悪感から、両親とは顔を合わせることができず、親戚とも疎遠になりました。高校卒業後から約10年勤めていた会社は、私が強く希望して入社した会社でしたが、覚醒剤の影響で2、3日寝続けるようなこともあって、無断欠勤が増え解雇されました。その後、派遣の仕事などを転々としましたが、給料のほとんどを覚醒剤に使ってしまい、家賃や光熱費を滞納するようになりました。人に会いたくなくなり、部屋に籠もって覚醒剤を使うだけの生活を続け、覚醒剤の効果が切れれば罪悪感にさいなまれ、精神的にも追い詰められ、うつ病と診断されました。私は覚醒剤が効いている時は体中の毛を抜きたい衝動にかられ、気が付くと一晩中髪の毛を抜いていたこともあり、頭の一部が禿げてしまうほどでした。心身ともに疲弊し、生活は破綻していました。そんなとき、警察に逮捕されました。私が住んでいたのは田舎でしたので、私が覚醒剤で逮捕されたことはあっという間に地元中に知れ渡ってしまい、両親や兄弟にはとても辛い思いをさせてしまいました。今は、地元には帰りづらく、遠く離れた街でひとりで暮らしています。私が最初に勤めていた会社の同世代の友人は、今ではある程度の役職に就いてバリバリ仕事をし、家族と幸せに暮らしていると聞きます。私もあのとき、覚醒剤に手を出さなければ、友人らと同じように幸せに暮らせていたかもしれないと思うと、あの1回の覚醒剤を悔やんでも悔やみきれません。

大麻を巡る情勢等

大麻事犯検挙人員は、平成26年以降増加が続き、令和5年は6,482人と過去最多となるとともに、統計を取り始めて以降、初めて大麻事犯の検挙人員が覚醒剤の検挙人員を上回りました。特に、年齢層別では、10代・20代が全体の7割を超えるなど、若年層を中心とした大麻の乱用拡大が問題となっています。

1 大麻乱用者の実態

令和5年の一定時期に大麻取締法で検挙された者のうち、違反態様が単純所持の者について、捜査の過程において明らかとなった大麻に対する認識等は次のとおりです。

危険(有害)性の認識の比較

大麻に対する危険(有害)性の認識は、「なし(全くない・あまりない)」が76.4パーセントで、覚醒剤に対する危険(有害)性の認識と比較すると著しく低くなりました。

大麻及び覚醒剤に対する危険(有害)性の認識の比較

  • 大麻
    全くない34.6パーセント、あまりない41.8パーセント、あり12.5パーセント、大いにあり1.8パーセント、不明9.2パーセント
  • 覚醒剤
    全くない3.2パーセント、あまりない7.3パーセント、あり31.3パーセント、大いにあり41.9パーセント、不明16.3パーセント

大麻を初めて使用した経緯・動機

大麻を初めて使用した経緯は、「自分から求めて」よりも、「誘われて」が最多であり、また、使用した動機は「好奇心・興味本位」「その場の雰囲気」が多くなっており、身近な環境に影響を受けて、短絡的かつ享楽的に大麻に手を出す傾向があります。

大麻を初めて使用した経緯(初回使用年齢層別)

  • 全体
    誘われて70.5パーセント、自分から求めて21.9パーセント、その他7.6パーセント
  • 20歳未満
    誘われて79.1パーセント、自分から求めて18.9パーセント、その他2.0パーセント
  • 20歳代
    誘われて70.2パーセント、自分から求めて25.8パーセント、その他4.0パーセント
  • 30歳代
    誘われて53.3パーセント、自分から求めて40.0パーセント、その他6.7パーセント
  • 40歳代
    誘われて40.0パーセント、自分から求めて53.3パーセント、その他6.7パーセント
  • 50歳代
    誘われて66.7パーセント、自分から求めて33.3パーセント

大麻を初めて使用した動機(20歳未満)

  • 好奇心・興味本位57.9パーセント、その場の雰囲気21.2パーセント、クラブ等に参加した高揚感4.0パーセント、パーティー感覚2.1パーセント、ストレス発散・現実逃避8.4パーセント、多幸感・陶酔効果を求めて4.6パーセント、その他1.8パーセント

危険(有害)性を軽視する情報源

大麻に対する危険(有害)性を軽視する情報の入手先については、「友人・知人」「インターネット」が多く、年齢層が低いほど「インターネット」の占める割合が高い傾向にあります。
 

大麻に対する危険(有害)性を軽視する情報源

  • 全体
    友人・知人32.9パーセント、インターネット36.9パーセント、雑誌等1.3パーセント、密売人5.5パーセント、交際相手18.8パーセント、その他4.5パーセント
  • 20歳未満
    友人・知人30.9パーセント、インターネット40.4パーセント、雑誌等1.5パーセント、密売人4.4パーセント、交際相手20.0パーセント、その他2.9パーセント
  • 20歳代
    友人・知人32.9パーセント、インターネット37.3パーセント、雑誌等1.2パーセント、密売人5.3パーセント、交際相手18.8パーセント、その他4.6パーセント
  • 30歳代
    友人・知人35.3パーセント、インターネット32.8パーセント、雑誌等1.5パーセント、密売人7.5パーセント、交際相手18.4パーセント、その他4.5パーセント
  • 40歳代
    友人・知人32.5パーセント、インターネット36.7パーセント、雑誌等1.7パーセント、密売人5.0パーセント、交際相手18.3パーセント、その他5.8パーセント
  • 50歳以上
    友人・知人36.4パーセント、インターネット27.3パーセント、雑誌等2.3パーセント、密売人9.1パーセント、交際相手15.9パーセント、その他9.1パーセント

2 大麻の有害性

インターネット等では、「大麻は身体への悪影響がない」「依存性がない」などの誤った情報が氾濫していますが、大麻の有害性は特に成長期にある若者の脳に対して影響が大きいことも判明しています。また、大麻はうつ病や記憶の障害を引き起こすなど、メンタルヘルスにも悪影響を与えます。間違った情報に流されず、正しい知識で判断しましょう。

大麻の有害性(大麻の乱用による影響、大麻を長く使い続ける影響)

知覚の変化(時間や空間の感覚がゆがむ)、学習能力の低下(短期記憶が妨げられる)、運動失調(瞬時の反応が遅れる)、精神障害(統合失調症やうつ病を発症しやすくなる)、IQ(知能指数)の低下(短期・長期記憶や情報処理速度が下がる)、薬物依存(大麻への欲求が抑えられなくなる)

出典:厚生労働省「薬物乱用防止読本:健康に生きようパート37」から引用

3 インターネットを悪用した売買や闇バイト募集

近年、大麻を始めとした違法薬物の売買に、SNSが悪用されています。大麻の所持・売買は違法です。違反者には重い刑罰が科せられる可能性があります。SNSを通じた大麻販売の誘いや、「荷物を受け取るだけで報酬」などのいわゆる闇バイトの募集には多くの危険も伴いますので、決して応じてはいけません。

4 誘われたらどうする?

こんな言葉で誘われたら、あなたはどうしますか?
「1回だけなら平気だよ。」「これをやれば、頭がさえて、成績が上がるよ。(リラックスできるよ。)」「みんなやってるよ。友だちだろ?」「合法の国もあるくらいだから、体に害はないよ。」
断ったら、仲間はずれにされてしまう??
学校の先輩や、年上の人からの誘いだと、断るとあとで怖い??

  • 「はっきり、きっぱり」断る
    少しでも迷っている様子を見せてしまうと、また誘われてしまいます。誘われたときは、はっきりと断りましょう。「興味ないし、いらない。」「僕は(私は)やらない。」など
  • 話題を変える、その場から離れる
    「そういえば…」などと話題を変えて、相手の誘いをかわしたり、何か口実(トイレ、電話、用事など)を作って、その場から離れ(逃げ)ましょう。「そういえば、今日はこれから用事があるんだった。」など
  • 相談する
    一人で悩まず、身近な家族や警察などに相談しましょう。(全国の都道府県警察が開設している相談電話の番号をページ下部に掲載しています。)

海外旅行・留学等に伴う注意点

1 密輸入の手口

密輸入の手口として、航空機の利用客が覚醒剤を所持品等に隠匿して密輸入する携帯密輸入があります。密輸入については、所持等と比較しても重い罰則が定められています。

覚醒剤密輸入の罰則

  • 単純輸入
    1年以上の有期懲役
  • 営利目的
    無期若しくは3年以上の懲役 情状により1,000万円以下の罰金を併科

2 「運び屋」として利用されないために

薬物犯罪組織は、組織と関係のない旅行客を「運び屋」(注)に勧誘することがあります。運び屋にならない(されない)ために、海外へ渡航する際は次の点に気をつけてください。
(注意)航空機等を利用して薬物を密輸する役割を担う者をいい、薬物犯罪組織とつながりの薄い者がこれに当たることが多い。

  • 不用意に他人から荷物やお土産を預からない
    知人の紹介、元同僚、学校時代の先輩・後輩、恋愛関係を利用するなど、あらゆる人間関係を利用して薬物を運ばせようと近付いてきます。知人・友人の誘いであっても注意が必要です。
  • 「運ぶだけで報酬」などのうまい話に乗らない
    犯罪組織は、薬物とは打ち明けず、運べば報酬を払うと言って荷物を預けようとすることもありますが、そんなうまい話はありません。他人から預かった荷物でも、自分の携行品の中身については責任を問われます。「知らなかった」、「分からなかった」ではすまされません。
  • 「1回だけなら捕まらない」と安易に考えない
    密輸入はたとえ1回だけでも重罪ですから、安易な考えは禁物です。

3 大麻成分入り食品に注意

海外では、大麻成分入りのキャンディクッキーチョコレート等の食品が販売されていることがあります。お土産として日本に持ち込もうとして検挙されたり、食べて救急搬送されたりするケースもありますので、海外旅行や海外留学で渡航する際には、興味本位で口にしたり、国内に持ち帰ろうとすることがないよう注意してください。

薬物乱用問題に関する相談電話(令和6年4月現在)

全国都道府県警察が開設している相談電話の番号一覧
北海道(札幌) 警察相談センター 011-241-9110
北海道(函館) 警察相談センター 0138-51-9110
北海道(旭川) 警察相談センター 0166-34-9110
北海道(釧路) 警察相談センター 0154-23-9110
北海道(北見) 警察相談センター 0157-24-9110
青森 警察安全相談室 017-735-9110
岩手 警察安全相談電話 019-654-9110
宮城 銃器・覚醒剤110番 022-266-1074
秋田 県民安全相談センター 018-864-9110
山形 違法薬物相談 023-635-1074
福島 警察安全相談 024-525-8055
東京 薬物・銃器ホットライン 03-3593-7970
茨城 薬物乱用110番 029-301-7979
栃木 覚醒剤110番 028-624-1074
群馬 警察安全相談 027-224-8080
埼玉 けいさつ総合相談センター 048-822-9110
千葉 相談サポートコーナー 043-227-9110
神奈川 警察総合相談 045-664-9110
新潟 けいさつ相談室 025-283-9110
山梨 薬物110番 055-228-8974
長野 警察安全相談 026-233-9110
静岡 ふれあい相談室 054-254-9110
富山 警察相談専用電話 076-442-0110
石川 警察安全相談電話 076-225-9110
福井 薬物追放電話 0776-21-4618
岐阜 警察安全相談室 058-272-9110
愛知 警察安全相談 052-953-9110
三重 警察安全相談電話 059-224-9110
滋賀 県民の声110番 077-525-0110
大阪 覚醒剤110番 06-6943-7957
兵庫 覚醒剤110番 078-361-0110
京都 違法薬物110番 075-451-7957
奈良 覚醒剤110番 0742-33-1818
和歌山 薬物相談電話 073-425-4615
鳥取 薬物110番 0857-26-3774
島根 薬物相談電話 0852-27-4697
岡山 覚醒剤110番 086-233-7867
広島 覚醒剤・麻薬相談電話 082-227-4989
山口 警察総合相談室 083-923-9110
徳島 薬物110番 088-653-4444
香川 警察総合相談電話 087-831-0110
愛媛 警察相談専用電話 089-931-9110
高知 銃器薬物相談電話 088-822-1074
福岡 薬物110番 092-641-4444
佐賀 警察相談室 0952-26-9110
長崎 薬物110番 0120-110-874
熊本 拳銃・覚醒剤相談電話 096-384-4444
大分 違法薬物相談コーナー 097-537-8918
宮崎 違法薬物・拳銃110番 0985-20-1074
鹿児島 企業対象暴力・けん銃・薬物相談電話 099-255-0110
沖縄 薬物110番 098-862-1483

薬物乱用防止関係リンク先