本文へ

Osaka Prefectural Police

現在の位置

大阪国際空港における大阪府警察または兵庫県警察の権限行使に関する協定について

昭和44年2月1日
例規(務)第3号

大阪国際空港における大阪府警察または兵庫県警察の権限行使に関する公安委員会協定(以下「協定」という。)が新たに別記1のとおり締結され、昭和44年2月1日から効力を生ずることになつたので、次の諸点に留意し、適正な運用を図られたい。

1 趣旨

大阪府と兵庫県にまたがる大阪国際空港の区域については、従来から、警察活動を適正に行うため応急措置を必要とする場合は、大阪府警察又は兵庫県警察が相互の管轄区域に権限を及ぼすことができるように、警察法(昭和29年法律第162号)第60条の2の規定に基づく公安委員会協定(昭和40年9月17日)が締結されていた。しかし、今回の空港施設の整備拡張計画に伴い、空港ビルが建設され、昭和44年2月1日から空港ビル内に両府県警察が合同の警備派出所を設置することとなつたので、両府県警察の協力関係をいつそう緊密化し、大阪国際空港における警察活動の一体性を確保するため、従来の協定が廃止され新たな協定が締結された。

2 運用についての基本的な考え方

協定締結の趣旨にのつとり、協定区域の事案については、府県警察の管轄区域にかかわらず、両府県警察が一体となつた迅速、適正かつ円滑に処理するように運用する。

3 協定第1条関係

(1) 協定第1条は、協定区域において、警察法第2条第1項の責務を果たすため、大阪府警察及び兵庫県警察がそれぞれ権限を行使できる旨を定められたものである。
(2) 協定区域の範囲は、大阪国際空港の全域である。将来、空港区域が拡張計画等によつて変更された場合は、変更の際、航空法(昭和27年法律第231号)の規定に基づいて運輸大臣が告示する飛行場の範囲がそのまま協定区域となる。
(3) 行使できる権限の範囲は、警察法第2条第1項の責務を遂行するに必要な範囲であるから、犯罪の捜査はもとより、犯罪予防のための警ら、交通の指導取締り、保護、救護等すべての警察活動が含まれる。ただし、府県公安委員会及び警察署長の権限とされている許認可等については、その管轄区域に限定されていることから対象外とされる。

4 協定第2条関係

(1) 協定第2条は、事案処理の方法について定められたものである。
第1条の規定によつて、両府県警察が相手方の府県警察の管轄区域において、その府県警察の権限として取り扱つた事案については、従来の協定では応急措置をとつたのち、相手方の府県警察に引き継ぐこととしていたのを、今回の協定では、そのまま処理することができることとしたものである。この場合の処理とは、最終的な処理を意味し、事件送致、関係機関への通告、引継ぎ等事案処理を完結するためのいつさいの手続をいうのである。
(2) 「処理することができる。」とは、すべての場合必ず最終的な処理をしなくてはならないというものではなく、することができることを前提として、弾力的な運用をはかりうることを意味しているのである。
ここに弾力的規定が設けられた趣旨は、両府県警察が別記3の「署長申合せ」により、重要特異事案をのぞく日常の警察活動を能率的に遂行するため、それぞれの分担区域を定めることとし、事案によつては最終的な処理をしない場合を予定しているからである。すなわち、協定区域においては、両府県警察はそれぞれの管轄する固有の区域のほか、相手方の管轄する区域の一部を便宜上「分担区域」として受け持つこととし、この分担区域における重要特異事案については、最終的な処理をすることなく、相手方警察に引き継ぐこととしている。これは、法の趣旨が「協定区域についても管轄する府県警察の責任を解除するものでない。」という点に着目して、管轄区域と分担区域の間に段階を設けようとするものである。したがつて、大阪府警察が兵庫県警察の管轄区域に権限を行使する場合の事案処理の方法は、次のとおりである。
ア 兵庫県警察の管轄区域であつて兵庫県警察がそのまま担当する区域(固有の区域)
大阪府警察官が第1次発見者である場合は、事案の軽重にかかわらず応急措置をとつたのち兵庫県警察に引き継ぐ。
イ 兵庫県警察の固有の管轄区域のうち、大阪府警察が分担することとされる区域(大阪府警察の分担区域)
重要特異な事案については応急措置をとつたのち兵庫県警察に引き継ぎ、その他の一般的、定型的な事案については最終的に処理する。
(3) 航空機の強取等の事犯については、別記2の2の「本部長了解事項」に基づき、次により行うこととなる。
ア 警戒警備、交通整理等周辺の警戒措置
原則として、別記3の「署長申合せ」に定める担当区域に従い、両府県警察が協力して行う。
イ 鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕等の警察活動
空港内の管轄区域にかかわらず、次により主担警察となる府県警察が最終的な処理まで行い、主担とならない府県警察は、これに協力する。
(ア) 大阪府警察が主担警察となる場合
当該航空機が国際便(外国の国籍を有する航空機及び日本の国籍を有する航空機で、本邦内から出発して本邦外に到達し、又は本邦外から出発して本邦内に到達する航路をとる航空便をいう。)の場合
(イ) 兵庫県警察が主担警察となる場合
当該航空機が国内便(国際便以外の航空便をいう。)の場合
ウ 前記イについて、緊急に措置する必要がある場合には、近畿管区警察局長の調整により、主担警察の区分にかかわらず所要の措置をとることができる。

5 協定第3条関係

(1) 大阪国際空港における警衛、警護及び警備実施を的確に行うため、両府県警察が実施のつど、担当区分、人員、引継場所その他の実施要領について協議することを定められたものである。
(2) 協議の方法は、事案に対応して会議、文書その他の方法によつて行うことになるが、さしつかえない場合は、電話連絡をもつて協議とみなすことができる。また、警備派出所員のみで処理できる事案等については、警備派出所長の協議をもつて、両府県警察の協議にかえることができる。

6 協定第4条関係

協定第4条は、協定を実施するための細目的事項の委任について定められたものである。
なお、別に定める「本部長了解事項」第5の規定(別記2)に基づき、それぞれの警察本部長の承認のもとに、別記3の「署長申合せ」がなされている。

別記1

大阪国際空港における大阪府警察または兵庫県警察の権限行使に関する協定

大阪府公安委員会および兵庫県公安委員会は、警察法(昭和29年法律第162号)第60条の2の規定に基づき、大阪国際空港における大阪府警察または兵庫県警察の権限行使について次のとおり協定する。

(権限の行使)

第1条 大阪府警察または兵庫県警察は、大阪国際空港の区域(航空法(昭和27年法律第231号)の規定に基づき運輸大臣が告示する大阪国際空港の飛行場の範囲。以下「空港区域」という。)における警察法第2条第1項の責務を遂行するため、空港区域内において隣接する府県警察の管轄区域にそれぞれ権限を及ぼすことができる。

(事案処理の方法)

第2条 大阪府警察または兵庫県警察は、前条の規定により、それぞれ他の府県警察の管轄区域に権限を及ぼして取扱つた事案を処理することができる。

(警衛、警護等)

第3条 空港区域における警衛、警護および警備実施については、大阪府警察および兵庫県警察は、実施のつど実施要領等について協議するものとする。

(細目的事項の委任)

第4条 この協定を実施するため必要な事項は、大阪府警察本部長および兵庫県警察本部長が協議して定めるものとする。

附則

1 この協定は、昭和44年2月1日から効力を生ずる。
2 大阪国際空港における大阪府警察または兵庫県警察の権限行使に関する協定(昭和40年9月17日)は、廃止する。

別記2

空港ビル完成後における大阪国際空港の警察体制に関する了解事項

大阪府警察および兵庫県警察は、大阪国際空港における警察活動の一体性を確保するため、近畿管区警察局の調整のもとに協議し、空港ビル完成後における大阪国際空港の警察体制について次のとおり了解したことを確認する。

第1 基本的な考え方

1 大阪府警察および兵庫県警察(以下「両府県警察」という。)は、大阪国際空港の大阪国際空港ターミナルビルデイング(以下「空港ビル」という。)内に警備派出所を設ける。
2 警備派出所の表示は、大阪国際空港警備派出所(以下「派出所」という。)とする。
3 両府県警察の派出所は、これを同一施設内に設置し、それぞれの管轄区域に従い相互に協力して職務を行なうものとする。

第2 派出所施設の使用および経費の負担

両府県警察は、派出所の施設を共用し、その経費を分担する。

第3 派出所の組織および定員

派出所の組織および定員は、両府県警察がそれぞれの実情に応じて定めるものとする。

第4 派出所の運用

1 派出所の運用は、それぞれの所属署長の指揮のもとに相互に協力して行なうものとする。
2 窓口の受付けは、一元化する。
3 空港内における官公署との連絡窓口ならびに公的な会議への出席は、大阪府警察が担当する。ただし、特に兵庫県警察に関係があると認められる場合には、兵庫県警察において担当することができる。
4 前記3の場合において入手した情報等については、すみやかに相互に連絡通報するものとする。

第5 細目的事項

豊中警察署長および伊丹警察署長は、この了解事項を実施するためそれぞれの警察本部長の承認を得て必要な事項について申し合わせることができる。
(昭和44年2月1日全部改正)

別記2の2

航空機の強取等の事犯発生時における措置に関する了解事項

大阪府警察及び兵庫県警察は、大阪国際空港に関連して航空機の強取等の事犯が発生した場合に、大阪国際空港区域において両府県警察がとるべき措置について、近畿管区警察局の調整のもとに協議し、次のとおり了解したことを確認する。

第1 初動措置

警戒警備、交通整理その他の初動措置は、原則としてその担当区域(大阪国際空港における権限行使に関する申合せ(昭和44年2月1日大阪府豊中警察署・兵庫県伊丹警察署の両署長申合せ)第2に定める担当区域をいう。)に従い、両府県警察が相互に協力して行うものとする。

第2 事犯の鎮圧及び捜査等

当該事犯の鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕等の措置(最終的処理を含む。)は、当該航空機が国際便の場合は大阪府警察が、国内便の場合は兵庫県警察が、それぞれこれに当たるものとする。

第3 調整による措置

緊急に措置する必要があつて、前記第2により難いときは、両府県警察本部長は、近畿管区警察局長の調整によりそれぞれ所要の措置をとることができる。

別記3

大阪国際空港における権限行使に関する申合せ

大阪府豊中警察署長および兵庫県伊丹警察署長は、空港ビル完成後における大阪国際空港の警察体制に関する了解事項第5の規定に基づき、同了解事項の実施について必要な事項を次のように申し合わせる。

第1 趣旨

大阪国際空港ターミナルビルデイング(以下「空港ビル」という。)内に、大阪府豊中警察署および兵庫県伊丹警察署(以下「両署」という。)の合同の警備派出所が設置されるに際し、大阪国際空港の区域(以下「空港区域」という。)における警察活動の一体性を確保し、両署の業務運営を円滑にするため、必要な事項について申し合わせるものとする。

第2 分担区域

1 前記第1の趣旨を達成するため、空港区域において府県境界にかかわらず、両署がそれぞれ分担する区域(以下「分担区域」という。)を別記のとおりとする。
2 両署の通常の警察活動ならびに警察官詰所(以下「詰所」という。)の運用は、両署のそれぞれの分担区域および管轄区域から他の署の分担区域を除く区域(以下「担当区域」という。)に従つて行なうものとする。

第3 事案処理の要領

1 分担区域内における一般的、定型的な事案については、当該区域を担当する警察署が最終的な処理を行なうものとする。
2 空港区域内において応急の措置を必要とする事案の発生を認知したときは、両署はそれぞれの担当区域にかかわらず相互に協力して応急の措置をとり、一般的、定型的な事案については発生場所を担当する警察署に、重要、特異な事案については発生場所を管轄する警察署に引継ぐものとする。

第4 犯罪統計原票等の作成

分担区域内で発生した一般的、定型的な事案に係る犯罪統計原票(発生事件票)、交通事故統計票および被害通報票の作成は、当該区域を担当する警察署が行なうものとする。

第5 窓口の勤務体制等

派出所の窓口および詰所における勤務の体制、方法等については、両署の空港警備派出所長(以下「両派出所長」という。)が協議して定めるものとする。

第6 警衛、警護

空港区域内における警衛、警護については、両派出所長は、そのつど緊密な連携のもとに相互に協力して行なうものとする。

第7 連絡協調

1 豊中警察署長および伊丹警察署長は、空港区域内における指導取締計画等を策定するときは、そのつど相互に通報または協議するとともに必要に応じ共同して実施するように努めるものとする。
2 豊中警察署長は、外国人出入国者名簿を作成したときは、すみやかにその写しを伊丹警察署長に送付するものとする。
3 両派出所長は、空港区域内の警察対象に係る情報その他の資料を入手したときは、相互に通報または交換するなど常に緊密な連絡協調を行なうものとする。

別記

1 両署の分担区域

別図1の一点鎖線で囲まれる部分(空港区域)中
(1) 豊中警察署の分担区域は、イからロに至る府県境界およびロからハ、ニ、ホ、ヘを経てイに至る線で囲まれる部分ならびにトの区域とする。
なお、ニからホに至る線は、別図2のとおりとする。
(2) 伊丹警察署の分担区域は、ロからチに至る府県境界、ロからリを経てヌに至る線およびチからヌに至る一点鎖線で囲まれる部分とする。この場合において、北ターミナルビルについては、境界線にかかわらず、伊丹警察署の分担区域とする。

2 基点等

前記1においてイからヘまでおよびチからヌまでの用語で示される基点その他の用語の意義は、次のとおりとする。ただし、方位の記載については、別図1に示す方位の表示にかかわらず、大阪府側を東、兵庫県側を西とし、南北はこれに準ずるものとする。
(1) 基点イ
府県境界がグリーンベルトと交わる点のうち最も東側の点
(2) 基点ロ
府県境界が空港ビル前駐車場の縁石と交わる点のうち最も北側の点
(3) 基点ハ
北ターミナルビルおよび中央棟の接線を東に延長し、空港ビル前駐車場の縁石と交わる点のうち最も西側の点
(4) 基点ニ
北ターミナルビルおよび中央棟の接線のうち保安区域の最も東側の点
(5) 基点ホ
中心線(第2フインガーおよび第3フインガーの中間点から空港ビルに立てる垂線によつて、同区域のエプロンを南北に等分に分離する線をいう。以下同じ。)が空港ビルと交わる点のうち最も西側の点
(6) 基点ヘ
中心線がグリーンベルトの最も東側の縁石を結ぶ線と交わる点
(7) トの区域
空港ビル前駐車場に位置する兵庫県の飛び地
(8) 基点チ
府県境界が一点鎖線と交わる点のうち北側の点
(9) 基点リ
基点ロおよび基点ハを結ぶ線(空港ビル前駐車場の縁石のうち西側の線)を北に延長し、制限区域と交わる点
(10) 基点ヌ
基点リを通る制限区域の区画線が北側において一点鎖線と交わる点