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第一回大阪府特殊詐欺対策審議会資料

特殊詐欺等被害の現状について

大阪府下の特殊詐欺の現状

令和五年中の特殊詐欺認知件数は過去最多の二千六百五十六件、被害金額も前年から四億円以上増加し、約三十六億六千百四十万円となり、年々増加傾向にある。
令和六年は、六月末の時点で、認知件数こそ前年を約十二パーセント減少しているが、被害金額は約二十七億円と、約八億円を超える増加となっている。
手口別では、還付金詐欺、架空料金請求詐欺、キャッシュカード詐欺盗の順に発生が多く、この三手口の認知件数はそれぞれ全国最多であり、架空料金請求詐欺を除く二手口は、被害金額も全国最多である。
令和五年中の特殊詐欺被害者の高齢者が占める割合は、七十歳台が最も多く、六十五歳以上になれば、特殊詐欺全体の八十五パーセントになる。
手口別の高齢者が占める割合は、還付金詐欺は九十三パーセント、預貯金詐欺やキャッシュカード詐欺盗の手口に至っては、九十九パーセントが被害に遭っている。

主な特殊詐欺の手口の説明

還付金詐欺は、犯人が自宅の固定電話に電話を掛け、保険料や医療費が返還されるなどと虚偽の話で信用させ、金融機関のエイティエムに誘導する。特に、利用者が少なく人目につきにくい、無人のエイティエムや金融機関の営業時間外の無人エイティエムコーナーに誘導し、携帯電話でエイティエムの操作を指示し、金銭の振込をさせる手口である。
キャッシュカード詐欺盗は、口座が悪用されているなどと言葉巧みにだまして、通帳やキャッシュカード等をだまし取る手口であり、そのまま付近のエイティエムで現金を引き出す手口である。
架空料金請求詐欺は、例えば、ガス、電気と言った公共料金が未払いとなっているとの口実で、金銭をだまし取る手口である。

手口別認知件数

令和五年中は、還付金詐欺が九百四十八件と一番多く、次いで架空料金請求詐欺となっており、令和六年六月末現在も同様の傾向である。

手口別の被害金額

認知件数とは異なり、被害金額は、オレオレ詐欺・架空料金請求詐欺・還付金詐欺の三手口が極めて多く、オレオレ詐欺と還付金詐欺は、前年同期と比較して、既に数億円単位で被害が増加しており、いずれも高齢者が被害の半数以上を占めている。
また、三手口の過去五年間の被害金額の推移は、還付金詐欺の被害は高止まりしている状況で、架空料金請求詐欺とオレオレ詐欺は、ここ数年増加傾向である。
オレオレ詐欺の特徴は、一件当たりの被害額は高額化している。
三手口のそれぞれの被害者特性は、オレオレ詐欺で八十歳代、七十歳代の被害が多いものの、他の手口ではあまり見られない二十代、五十代の被害もあるが、六十五歳以上で被害の六割を超えている。
金銭要求手段の七十四パーセントが自宅の固定電話にかかってきており、二十六パーセントが携帯電話である。被害者の交付手段は、五十三パーセントが現金での手渡しとなっており、四十四パーセントが振込、振込はエイティエム操作により行われている。
被害金額は、二百万円から五百万円未満が一番多く、次いで百万円から二百万円未満であり、一件当たりの被害額は高額である。
還付金詐欺は、六十五歳以上が被害の九十三パーセントを占め、九十九パーセントが自宅の固定電話に電話があり、交付の手段は全て振込である。
被害者が振込の際に利用したエイティエムについては、無人のエイティエムが五十パーセント、営業時間外の金融機関内エイティエムが四十五パーセントとなっており、九十五パーセントのエイティエムが無人状態である。
振込回数別から、被害に利用された金融機関を見ると、都市銀行やゆうちょ銀行のような全国規模の金融機関とその他の金融機関で、全体の約8割を占めている。
被害に遭った銀行口座は、都市銀行といった全国規模の金融機関が最も多い状況であり、高齢者に対する一回の振込額に、金額制限の設定を行う取組を導入している信用組合、信用金庫は、ほとんど被害に遭っていない状況が見られる。
被害金額は、四十万円から四十九万円、九十万円から九十九万円の被害が突出して多く、これは、金融機関が一日の振込制限額を五十万円若しくは百万円と設定しているためであり、上限額ギリギリの金額であることが見て取れる。
架空料金請求詐欺の被害者の年齢層は、五十歳代、六十歳代前半も多く、高齢者だけでなく、五十歳以上が被害に遭っている状況である。
犯人側からの金銭要求手段は、パソコンの画面上に、ウイルスに感染といった虚偽のポップアップを表示させるケースが多くを占め、電子メールなど他の手段を利用する場合もあり、多岐にわたる。
被害者の交付手段は、七割以上が電子マネーの購入を促されており、典型的なケースは、コンビニエンスストアに誘導し、いわゆるプリペイド型電子マネーを購入させて、カードを利用するために付与された番号を聞き取るというものが多い。
プリペイド型電子マネーについては、家電量販店や薬局などでも販売されているが、ほとんどがコンビニエンスストアでの購入であり、中には、同じ店舗で数日間にわたって、十万円といった高額なプリペイド型電子マネーを複数枚購入させられるケースも認められる。

エスエヌエス型投資、ロマンス詐欺被害の状況

エスエヌエス型の投資詐欺、ロマンス詐欺とは、エスエヌエス等を通じて交信を重ね、関係を深めながら信用させ、指定した預貯金口座への振り込みなどにより金銭などをだまし取るものである。インスタグラム、フェイスブックなどで偽の投資を募ったり、ダイレクトメールを利用して恋愛感情があるかのごとく装い、金銭等を振り込ませる手口である。
令和五年から被害が増え、同年中の被害額が四十九億円と、特殊詐欺の三十六億円を大きく上回っている。
本年も被害は急激に増加しており、六月末現在では、特殊詐欺の被害額は二十六億円であるのに対し、エスエヌエス型の投資詐欺、ロマンス詐欺の被害額は五十七億円と、上半期だけで昨年の被害額を大きく上回っている。

被害防止のための対策の検討

拡大する特殊詐欺等の被害を防止するため、現在、エイティエム操作時における携帯電話での通話禁止、金融機関による不自然な入出金の通報、プリペイド型電子マネー販売店における購入時の目的確認、高齢者の口座に振込額設定を行う、犯行に利用された店舗、エイティエム設置場所を公表するといった対策を検討している。