事後評価(総事業費10億円以上)調書(吹田2待機宿舎)
1 事業概要
事業名
大阪府警察吹田2待機宿舎整備事業
担当部署
大阪府警察本部総務部施設課(連絡先 06-6943-1234)
事業箇所
吹田市
事業目的及び事業内容
事業目的
待機宿舎は、大規模災害等の発生時において大量の警察力を迅速に動員し、初動措置を行うための体制を確立するために、警察職員を集団的に居住させる施設であり、世帯用宿舎と単身寮がある。
大阪府北部地域に必要な吹田2待機宿舎は、狭隘であり、かつ、老朽化が著しく、耐震性能も基準を満たしていないことから建替整備を実施したものである。(最終評価:平成23年 事前評価)
事業内容
敷地面積 6,132.98平方メートル
延床面積 9,837.18平方メートル
(構造)RC造8階建 100室
関連事業とその現状
なし
社会経済情勢の変化
待機宿舎は、最終評価当時(平成23年 事前評価)には、約3,900戸(室)保有していたため、大阪府行財政計画(案)に基づき、計画的集約化とPFI方式による効果的な整備を進めていたが、平成26年2月には、整備計画を見直し、再編集約により廃止する待機宿舎の土地売却益を財源として、直接建設方式による建替整備を進め、令和5年度末までに2,308戸(室)に再編整備することとした。
事業実施による自然環境の変化
- 現敷地内での建替事業であり、新たに土地の利用転換を伴わないことから動植物の生態系に影響はない。
- 大阪府自然環境保全条例に定める緑被率を上回る35.5パーセントの緑地を確保している。
- 居室の配置や居室内建具に工夫をし、居室内の十分な採光や自然通風を確保した。また全外壁に外断熱工法を採用した。共用部にLED照明等の省エネルギー型機器を採用した。
最終評価時の意見具申(付帯意見)と府の対応
【最終評価時の意見】
- 近隣の環境や緑化施策の関係で鳥の糞害がひどいようなので、糞害対策はしっかりと対応を望む。
【府の対応】
敷地内の樹木剪定等、維持管理を適正に行っており鳥の糞害は発生していない。
2 事業効果の分析等
事業費
【最終評価時点平成23年】
約18億円
【完了時点平成27年】
約16億円
経過
1 事業期間
【最終評価時点平成23年】
5年
【完了時点平成27年】
5年
【分析】
予定どおり完成
2 採択年度
【最終評価時点平成23年】
平成22年度
【完了時点平成27年】
平成22年度
3 着工年度
【最終評価時点平成23年】
平成22年度
【完了時点平成27年】
平成22年度
4 完成年度
【最終評価時点平成23年】
平成27年度
【完了時点平成27年】
平成27年度
定量的効果(費用便益分析等)
【最終評価時点平成23年】
【受益者】
府民及び警察職員
待機宿舎の整備による費用便益の測定方法が確立されていない。
【完了時点平成27年】
【受益者】
府民及び警察職員
待機宿舎の整備による費用便益の測定方法が確立されていない。
事業効果の定性的分析(安心・安全、活力、快適性等の有効性)
【最終評価時点平成23年】
【効果項目】
- 警察職員の集団居住による常時待機体制によって、大規模災害等における被害を最小限に食い止めるための所要の初動体制が確保される。
- 改築により耐震性能が向上するほか、土地の有効活用によるオープンスペースの拡充に伴う消防活動空地の整備など、居住環境の安全性の向上につながる。
- 品質、機能、安全性について魅力ある施設を整備することにより、警察職員の士気高揚を図る。
- 緑化により良好で快適な住環境の形成を図るとともに、地域の景観に考慮した宿舎を整備する。
【受益者】
府民及び警察職員
【完了時点平成27年】
- 同上
分析
所期の目的を達成している。
その他特記事項
なし
3 評価結果と今後の同種事業に対する改善措置等
評価結果(事業効果の発現状況等)
- 建物は当初計画どおり完成した。
- 1戸当たりの居住面積を増やすとともに、居住水準を改善した。
今後の同種事業に対する改善措置等
- 事業計画について、特に改善すべき点はない。