事前評価(事業費10億円以上)調書(平野警察署)
事業名
大阪府平野警察署建替整備事業
担当部署
警察本部総務部施設課(連絡先06-6943-1234)
事業箇所
大阪市平野区喜連西1 現在地 大阪市平野区平野元町5
目的
現庁舎は老朽化・狭隘化が著しく、耐震性能も基準以下であり、機能性・安全性・府民サービスの面で大きな支障が生じている。
庁舎の建替えを行うことにより、それらの問題を解消し、警察署機能の強化等を図る。
内容
現庁舎
敷地面積:1,897平方メートル
築年:昭和46年築<築後39年経過>
構造:鉄筋コンクリート造 地上5階地下1階建
延床面積:3,179平方メートル
新庁舎
建設予定地:大阪市平野区喜連西 大阪市有地(大阪市環境事業センター跡地)
敷地面積:約3,700平方メートル
構造:鉄筋コンクリート造 地上5階建
延床面積:約7,500平方メートル
事業費
全体事業費:約35億円
(内訳)新庁舎工事費 約32億円
設計費・文化財調査費等 約3億円
事業費の積算根拠
概算額
事業費の変動要因
事業費は、過去の警察署建替整備の事業費を参考にした概算額であり、事業費を精査する。
維持管理費
1年あたり約36,000千円
事業目的に関する諸状況
平野警察署の現庁舎は築後39年を経過(昭和46年築)しており、老朽化が著しい。また、狭隘化も著しく、警察署の機能性や府民サービスの面で支障が生じている。更に耐震性能も基準を満たしておらず安全性を欠く状況にあり、建替えの緊急度は高い。
地元の協力体制等
現庁舎及び新庁舎建設予定地の地元住民への説明会を今後実施する。
事業の投資効果
具体的な便益内容
老朽化・狭隘化が著しく、耐震性能も基準以下である庁舎を建替えることにより、警察署機能を強化し、管内の治安を維持するとともに、災害時対策拠点としての機能強化、来庁者の利便性向上及び勤務環境の改善を図る。
受益者
府民
定性的分析
- 捜査本部室の設置、取調室の増加及び公用車駐車場の狭隘化解消等による警察署機能の強化
- 耐震性能の向上による庁舎の安全性確保及び災害時対策拠点としての機能強化
- 来庁者用駐車場の狭隘化解消、エレベータ及び障がい者用トイレの設置等による来庁者の利便性向上
- 執務室の狭隘化解消、装備資器材、証拠品等の保管場所拡大等による勤務環境の改善
事業の進捗予定
平成22年度 基本計画
平成23年度 基本設計
平成24年度 実施設計
平成25年度 建設工事着工
平成27年度 新庁舎竣工
代替手法との比較検討
現庁舎の敷地は狭小であり、新庁舎の建設は不可能であるが、隣接に未利用地もなく、用地拡張が不可能であり、移転建替えが必要である。移転先用地は、主要幹線や他の官公署とも近く、警察活動上の適地である。また、交通の便も良好で来庁者の利便性も高く、警察署としては適地であり、他に、移転先となる未利用地や府有施設等の既存ストックもないことから、同移転先用地への移転建替えが最適であると判断した。
自然環境等への影響とその対策
緑化の推進
大阪府自然環境保全条例に定める緑被率(20%以上)を確保する。
省エネルギー等への配慮
省エネルギー型機器や断熱性の高い部材の使用、居室採光の十分な確保等による地球環境保全に努める。
外部の専門家による意見等
調書の各項目における自己評価及び対応方針に至る過程に課題はなく、また、庁舎の老朽化・狭隘化の現状確認を行った結果、各有識者とも建替整備事業の実施は妥当との結論に達したが、併せて次の意見が述べられた。
- 府民を守る方々にゆったりとした職場環境で、心にゆとりのもてるような仕事が出る環境を望む。
- 利用者が気持ちよく利用することができ、安心できる施設、男女共同社会に対応した施設を望む。
- (質問) 東日本大震災後、建替事業での変更点など検討されているか。
意見等への対応
各識者の意見を尊重し、建替整備事業を推進する。
質問の回答
阪神大震災の発生後に、建物の構造に関する部分は十分に検討されており、今回の震災を受けての方針変更はない。しかし設備面では、更なる強化が必要と考えており検討を行っている。
対応方針
事業実施は妥当
なお、プライバシー、バリアフリー等といった点についてもきめ細かく配慮し、多くの人が「共生」できる庁舎を目指す。
判断の理由
- 本事業は、現在の平野警察署庁舎の老朽化・狭隘化が著しく、かつ、耐震性能が基準を満たしていないことから、建替えの緊急度が高いことを確認した。
- 現庁舎では新庁舎の建替えが不可能であり、移転建替えが必要であること。また、移転先用地が警察署の位置として適地であり、他に利用可能な既存ストックもないことから、同用地への移転建替えが最適であることを確認した。