事前評価(事業費10億円以上)調書(城東警察署)
事業名
大阪府城東警察署建替整備事業
担当部署
警察本部総務部施設課(連絡先06-6943-1234)
事業箇所
大阪市城東区中央1
目的
現庁舎は老朽化・狭隘化が著しく、耐震性能も基準以下であり、機能性・安全性・府民サービスの面で大きな支障が生じている。
庁舎の建替えを行うことにより、それらの問題を解消し、警察署機能の強化等を図る。
内容
現庁舎
敷地面積:2,297平方メートル
築年:昭和35年築<築後50年経過>
構造:鉄筋コンクリート造 地上3階建
延床面積:2,406平方メートル
新庁舎
構造:鉄筋コンクリート造 地上5階建
延床面積:約5,200平方メートル
仮庁舎
建設予定地:大阪府森之宮庁舎を増改築し仮庁舎として使用
敷地面積:2,553平方メートル
構造:鉄骨造 地上2階建
延床面積:約2,300平方メートル
事業費
全体事業費:約32億円
(内訳)工事費 約30億円
設計費・文化財調査費等 約2億円
事業費の積算根拠
概算額
工事費の内訳
新庁舎工事費 約25億円
旧庁舎撤去費 約1億円
仮庁舎工事費 約4億円
事業費の変動要因
事業費は、現時点での概算額であり、来年度に行う実施設計等において、事業費を精査する。
維持管理費
約30,000千円/年
事業目的に関する諸状況
城東警察署の現庁舎は築後50年を経過(昭和35年築)しており、府下で最も古い警察署庁舎で老朽化が著しい。また、狭隘化も著しく、警察署の機能性や府民サービスの面で支障が生じている。更に耐震性能も基準を満たしておらず安全性を欠く状況にあり、建替えの緊急度は高い。
地元の協力体制等
現庁舎及び仮庁舎建設予定地の地元住民への説明会を今後実施する。
事業の投資効果
具体的な便益内容
老朽化・狭隘化が著しく、耐震性能も基準以下である庁舎を建替えることにより、警察署機能を強化し、管内の治安を維持するとともに、災害時対策拠点としての機能強化、来庁者の利便性向上及び勤務環境の改善を図る。
受益者
府民
定性的分析
- 捜査本部室の設置、取調室の増加及び公用車駐車場の狭隘化解消等による警察署機能の強化
- 耐震性能の向上による庁舎の安全性確保及び災害時対策拠点としての機能強化
- 来庁者用駐車場の狭隘化解消、エレベータ及び障がい者用トイレの設置等による来庁者の利便性向上
- 執務室の狭隘化解消、装備資器材、証拠品等の保管場所拡大等による勤務環境の改善
事業の進捗予定
平成21年度 基本計画
平成22年度 基本設計、仮庁舎実施設計
平成23年度 実施設計、仮庁舎建設工事、旧庁舎撤去工事
平成24年度 建設工事着工
平成26年度 新庁舎竣工
代替手法との比較検討
城東警察署は大阪市城東区を管轄しており、現庁舎はその管轄区域のほぼ中央部に位置し、他の官公署とも近く警察活動上の適地である。また、交通の便も良好で来庁者の利便性も高く、警察署としては最適地に立地しており、新庁舎も現在の敷地又はその周辺に整備する必要がある。しかし、周辺は民間ビルや住宅が密集しており、移転先として適当な未利用地や府有施設等の既存ストックがないことから、現地建替えが最適であると判断した。
自然環境等への影響とその対策
緑化の推進
大阪府自然環境保全条例に定める緑被率(20%以上)を確保する。
省エネルギー等への配慮
省エネルギー型機器や断熱性の高い部材の使用、居室採光の十分な確保等による地球環境保全に努める。
外部の専門家による意見等
調書の各項目における自己評価及び対応方針に至る過程に課題はなく、また、庁舎の老朽化・狭隘化の現状確認等を行った結果、各識者とも建替整備事業の実施は妥当との結論に達したが、併せて次の意見が述べられた。
- 老朽化等庁舎の執務環境の悪化が、勤務する職員の心のゆとりを奪ってしまうことが懸念される。
- 事件関係者のプライバシーは守らねばならず、警察署の庁舎にはそのための配慮が必要である。
- 建替整備事業は警察署機能の強化が第一の目的だが、それだけではなく、人への配慮が必要であり、「様々な人が共生する庁舎」であるとの観点を忘れてはならない。
意見等への対応
各識者の意見を尊重し、建替整備事業を推進する。
対応方針
事業実施は妥当
なお、プライバシー、バリアフリー等といった点についてもきめ細かく配慮し、多くの人が「共生」できる庁舎を目指す。
(判断の理由)
- 本事業は、現在の城東警察署庁舎の老朽化・狭隘化が著しく、かつ、耐震性能が基準を満たしていないことから、建替えの緊急度が高いことを確認した。
- 現敷地は警察署の位置として適地であり、かつ、現敷地の周辺において移転先として適当な用地を確保することが困難であることから現地建替えが最適であることを確認した。